工場スレート屋根

工場や倉庫の屋根には波型スレートがよく使われています。
波型スレートは鉄骨建築物用の屋根材で、セメントを主成分とし、水にも火にも強く過酷な環境でも錆びない・腐らないという特長をもちます。

主成分は一般住宅用のスレート屋根と同様ですが、工場等の屋根に用いられる波型スレートは母屋の躯体に直接引っ掛けるようにして取り付けます。屋根下地が何層もある一般住宅と比べて施工方法がシンプルです。

耐用年数も長く、適切なメンテナンスを行えば30年程度使用できます。

部分的な穴や浮きであれば補修も可能です

老朽化による屋根全体の改修は「張り替え」もしくは「カバー工事」

  • 張り替え:既存の屋根を撤去して新しい波型スレートを張ります
  • カバー工事(カバー工法):既存の屋根の上から、軽くて丈夫な金属屋根(ガルバリウム鋼板)を張ります

2004年以前に施工した屋根で、かつ改修コストを抑えたい場合は「カバー工事」がお勧め

2004年以前は、波型スレートの強度補強材としてアスベスト(石綿)が用いられていました。(2004年から後はアスベストの代わりに繊維が用いられています)

アスベストを含む建材を撤去する場合は解体・処分費用が高額になるため、カバー工事を選択するお客様が多いです。
母屋ごと建て替える予定が当分なく、屋根の改修コストを抑えたい場合にはお勧めの方法と言えます。

アスベストを含む古い波型スレートをガルバリウム鋼板屋根でカバー

コスト面の他に、カバー工事のメリットとして、工場を操業しながら工事ができる点が挙げられます。
一方、デメリットは屋根が二重になる=重くなることです。屋根が重くなると耐震性リスクが生じる可能性がありますが、非常に軽量で耐久性も高いガルバリウム鋼板を用いることでリスクを軽減することができます。
また、元の屋根を下地として活用することで、ガルバリウム鋼板の弱点である断熱性の低さをカバーすることもできます。

アスベストを含む屋根を残しても大丈夫?

アスベスト含有建材の危険性は、アスベスト粉じんの飛散のしやすさ(発じん性)によってレベル1〜3に分類されています。アスベストを含むスレート屋根材は危険性が最も低いレベル3に該当します。アスベストが屋根材の外側ではなく内部に含まれていること、破損しにくい建材であることから、レベル1(石綿含有吹付材等)やレベル2(石綿含有保温材等)に比べて飛散する可能性が低いとされています。

ボロボロで崩れかけているような場合は撤去・張り替えをお勧めしますが、ご不安であればお気軽にご相談ください。
また、張り替え、カバー工事いずれの場合も、屋根材から落ちる埃や塵に配慮して休日に施工を行い、施工後はきれいに清掃いたします。

施工例:工場スレート屋根のカバー工事

古い波型スレート屋根の上に、ガルバリウム鋼板屋根(津熊鋼建株式会社の改修用金属屋根材「リファインルーフ」)を施工した事例をご紹介します。

※リファインルーフの他にもボトムフラットなども取り扱っております。

下に鉄骨があるところ以外を踏むと突き破って転落事故が起きるので、踏み抜いても落ちないように安全ネットを貼ります。

専用のガルバリウム鋼板屋根材を施工します。

頂点に板金を取り付けて完了です。

施工例:工場スレート屋根の張り替え

コンクリート工場の古い波型スレート屋根を張り替えた事例です。

既存の波型スレートは穴あきがありボロボロになっていました。

全て撤去した状態です。アスベスト粉じんの飛散に配慮し、休日に施工しました。

アスベストを含まない新しい波型スレートを設置しました。

「軒先R曲げ」にも対応可能

鋼板屋根の軒先をカーブさせる「軒先R曲げ」にも対応しております。
「軒先R曲げ」にすることで、軒先から吹き込む風雨や雪を防ぐとともに、自然落下を促して軒先を保護することができます。軒先の空間には雨といや排気口を取り付けることが可能です。
また連続した滝状のデザインが美しく、周囲の景観にも配慮した仕上がりとなります。

カーブの角度や垂下部分の長さは、建物の条件に合わせて規格範囲内で自由に設計することが可能です(オーダー加工となります)。

軒先R曲げの参考写真
津熊鋼建株式会社ホームページより)

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